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士業がすべき銀行との付き合い方
独立間もない士業がすべき銀行との付き合い方をご紹介します!
士業として独立開業した場合、金融機関と関係を構築することが非常に重要になります。
ここでは、金融機関との付き合いが重要な理由や、付き合い方のポイントをご紹介します。
1、なぜ金融機関との付き合いが重要なのか
事務所と金融機関の関係を親密なものにし、良好な信頼関係を構築することは、事務所の経営を安定させるだけでなく、将来的に規模を大きく発展させることにもつながります。
具体的には、以下の2つ挙げられます。
・顧客や案件を紹介してもらえる
・将来事務所の規模を拡大するときなどに、士業自身が融資を得やすくなる
ただし、銀行であれば、どこでも付き合えばよいというわけではありません。将来の案件や顧客の紹介につながるような、適切な金融機関を見極めることが大切です。
士業が付き合いを深めるべきなのは、事務所を開業している地域に密着している金融機関です。
地域密着型の金融機関の主な取引先は、対象地域の企業や自営業者などです。士業にとってそれらの取引先は、将来の自分の事務所の有力な顧客候補になります。
金融機関は、取引先の相談に乗ることが重要な業務の1つです。取引先の悩みを解決してくれないか、というような形で、士業としての案件を獲得するチャンスが巡ってきます。
2、金融機関との付き合い方のポイント
金融機関との付き合いをスタートさせるためには、自分から行動することが大切です。
方法としては、まずは目当ての金融機関に口座を開設することです。
単独で銀行に出向くのも1つの方法ですが、金融機関との関係を効率よく深めるためには、自分の顧客が金融機関に出向く用事があるときに、同行させてもらう方法が有効です。
顧客に同行して、金融機関の担当者に紹介してもらえば、相手の信頼度は最初から高くなります。ついでという形で口座も開設すれば、好印象を与えることにつながります。
とりあえず銀行に自ら出向いて士業としての営業の挨拶をし、口座を開設しましょう。
重要なポイントは、個人としてではなく、士業の業務の一環として口座を開設するのだ、ということを担当者に理解させることです。
黙々と手続きをするのではなく、きちんと名刺を渡し、士業の話を必ず絡めるようにしましょう。屋号付き口座を開設できる場合は、話がスムーズに進みやすくなります。
口座を開設した後は、定期的に金融機関を訪問するように心がけます。
目安としては、1ヶ月に1回のペースは崩さないようにします。
仕事で近くに来たから挨拶に寄ったというだけでも、相手の印象は残るものです。
1度会っただけでは仕事に結びつく可能性は低いですが、顔馴染みなればなるほど、チャンスにつながる可能性が高まります。
また、金融機関が主催するセミナー講師をすることも方法です。
相手の信頼を獲得しやすいだけでなく、一度に一対多の営業をすることが出来るからです。
3、金融機関に紹介された案件は選り好みしない
上手く関係を築くことができれば、金融機関からの案件が事務所に持ち込まれるようになります。
紹介される案件の質は様々で、費用対効果が高い仕事の場合もあれば、難しい割に実入りの少ない仕事の場合もあります。
仕事を受けるのであれば、できるだけ良い案件を取り扱いたいという気持ちになるかもしれませんが、せっかく紹介された案件は、選り好みをしないことが大切です。
紹介された案件の良し悪しだけを考えて、一度案件を断ってしまうと、金融機関からの信頼が大きく低下してしまうことにつながりかねません。
金融機関から見れば、せっかく手間暇をかけて手持ちの仕事を紹介したのに、あっさり断られたとあっては、当然良い印象はありません。
後に美味しい案件が入ってきたとしても、以前断られたことを考慮して、他の事務所に回してしまう可能性が高くなります。
紹介された案件を積極的に引き受けることが、将来の大きなチャンスにつながります。
まとめ
士業における金融機関との付き合い方についてご紹介しました。
事務所を開業している地域に密着している金融機関を中心に関係を構築することで、顧客の獲得につながります。
関係を築くためには、既存の顧客が銀行に出向く際に同行させてもらう方法がスムーズに運びやすくなります。
単独で出向く場合は、担当者に士業としての自分を印象づけるために、口座開設とセットで必ず最低限の営業を行うことが大切です。
また、金融機関主催のセミナーも有効です。
関係構築のスタートを切った後は、定期的な挨拶や訪問を心がけることで、徐々に関係を深めていきます。
何らかの案件の紹介を受けた場合は、無下に断ることなく、相手の信頼にきちんと応えることが大切です。